今日、新潟市総合福祉会館で「60歳からのたのしいピアノクラス」の小さな発表会を行いました。
今回演奏されたのは8名。お一人お一人が、それぞれ選んだ大切な1曲を演奏されました。
日々の練習の成果をいかんなく発揮された方、本番の緊張で指が震えてしまった方、「普段は間違えないところで、頭の中が真っ白になりました」と正直な気持ちを話してくださった方もいらっしゃいました。
完璧であることよりも、その瞬間に込められた想いこそが、シニアのピアノの一番の魅力だと改めて感じました。
お若い頃に映画館で観た思い出の映画音楽、昔から憧れていたけれど「いつか弾けたらいいな」と心の中にしまっていた曲。
「この年齢になって、ようやく弾けました」そんな言葉とともに見せてくださった笑顔が、とても印象的でした。
また、今年は「演奏はしないけれど、聴くだけで参加します」と席から見守ってくださった方もいらっしゃいました。その温かな眼差しと拍手が、演奏される皆さんの心をそっと支えてくれていました。
そして最後は、チャイムを使って、皆さんと一緒に『きよしこの夜』を演奏しました。一音一音を大切に響かせながら、会場全体がやさしい音色に包まれました。静かであたたかなその時間は、まさに心に残る素敵なクリスマスイブとなりました。
ピアノは、いくつになってもその方の人生や記憶、感情を音にしてくれる楽器です。シニアの方のピアノには、若さとは違う深みと味わいがあります。
また皆さんと、1年半後に次の発表会を迎えられることを楽しみにしています。
ご参加くださった皆さま、そして温かく見守ってくださった皆さま、ありがとうございました。

