先週、長男の赴任先であるシンガポールへ、家族で行ってきました。
久しぶりの飛行機に少し緊張しましたが、お天気にも恵まれ、穏やかな気持ちで旅を始めることができました。

シンガポールは面積こそ小さな国ですが、インド系、アラブ系、中国系など、さまざまな民族の人々が、それぞれの文化や価値観を大切にしながら、ごく自然に生活している様子がとても印象的でした。
「違い」が特別なものではなく、日常の一部として受け入れられている空気感に、強さとしなやかさを感じました。
食文化もまた、日本とは大きく異なり、毎食どれを選ぶか迷ってしまうほど多彩でした。
香辛料と食材の組み合わせから生まれる奥深い味わいの料理が多く、中でも一番は「肉骨茶(バクテー)」でした^^
歩き疲れた身体に、滋味深いスープがじんわりと沁み渡り、食が人を支える力を改めて感じました。

また、日帰りでマレーシアにも足を延ばしました。
プトラ湖畔に建つプトラモスク(ピンクモスク)は、外観だけでなく内部も美しいピンク色で、中央ドームのステンドグラスは思わず息をのむほどの美しさでした。
宗教や文化の背景を知ることで、その建物の見え方や感じ方が深まることも、子どもたちに伝えたい大切な学びだと感じました。


オーチャードエリア、マリーナベイ、セントーサ島、リトルインディア、アラブストリート、チャイナタウン…。
電車やタクシー、徒歩で巡りながら、まさに「足が棒になる」ような毎日でしたが、その分、自分の目で見て、肌で感じる経験の大切さを実感しました。
日々の生活に追われ、知らず知らずのうちに視野が狭くなっていた私ですが、今回の旅で、言葉も文化も違う国の人たちの暮らしに触れ、「正解は一つではないこと」「人はそれぞれの環境の中で育ち、学び、選択していること」を改めて感じました。
子育ても教育も、決められた型にはめることではなく、その子がどんな風に吹かれ、何を感じ、どんな方向へ進んでいくのかを、信じて見守ることなのかもしれません。
強い風もあれば、やさしい風もある。ときには立ち止まり、ときには背中を押されながら、人は少しずつ、自分の場所を見つけていく。
東南アジアのあたたかな風に吹かれながら、親として、そして教育に関わる者として、「与える」よりも「感じ取る」ことを大切にしたい――
そんな思いを胸に刻んだ、静かで豊かな旅となりました。
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